107話にして消えたのは「誰」だったか

・ておくれP

【ニコニコ動画】アイマスクエストⅣ 107話 第八章11「激昂」

………なるほど。こういう決着だったか。

(以下、ネタバレにつき格納)

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正直なところ、予想の範囲内ではありました。ルビスのナイフで閣下が封印されるというこの結末。
……まさか、やよいがその役割を担うとは思ってませんでしたが。今回の話を見るまで「真は一体どうやって閣下に一太刀入れるつもりなのか」ということばかり考えていて、他の人物が手傷を負わせるという可能性が頭から抜けていましたw



前回までの思わせぶりなフラグの乱立っぷりを考慮しても、舞台から「消える」のはおそらく美希か閣下のどちらかだろうという予測はありました。
進化の秘宝に近付きすぎた美希はもはや人間の領域を超えつつありましたし、いつ閣下から狙われてもおかしくない立場。そして今回はついに閣下に最も「近付いた」ところにまで…!



閣下と同じ両目に闇の紋章、上限突破した体力、ドラクエのシステム上ありえない2回行動、闇を吸収しての自己回復、そして極めつけはジプシーダンスでも美希の歌でもない、エスタークのテーマが流れるというBGMが示すその類似性…。これはもう魔物を作り出すところまでいってもおかしくない近さ。エビめ、自身の願望のためとは言えとんでもないことまで吹き込みおって…。
そりゃあ閣下も激昂するってもんでしょう。直後に見せた怒りは背筋が寒くなるほどの恐怖でしたわ。



(剣を交わしても稲妻は交わしきれず…。この閣下の怖さはヤバイ)



真の時はまだ誰でもいいから戯れに、という余裕がありましたがこの怒りを見た後では美希はもう助からないな…、と正直思いました。
そう思っていただけに。




このシーンは目が点になっちゃいました。
そして納得。ああ、そうか。ルビス様がやよいに頼んだ「あなたにしかできないこと」とはつまりこれだったのかと。
閣下が何故かずっと側に置いていたやよいにしかつけない一瞬の隙。逃さずにものにしてやりとげ、そして春香をあの場から救った。今回はやよいが影の主役と言っても差し支えないでしょう。
咄嗟におうごんのうでわを投げ捨てる機転はエビさえも混乱させてしまいましたからねw



勇者にてんくうのつるぎを渡すという念願を叶えたこのシーンはちょっとうるっと来ちゃったなぁ…。やよいのこんな笑顔が見られたのはいつ以来だろうか…。



これで閣下は封じられ表舞台から消えてしまったわけですが、ナイフを託したルビス様の言によれば封じることの出来る期間は一月だったはず。この間に全ての決着が付くのか、はたまた春香さんが光を使って消滅させてしまうのか…。
いずれにせよ、春香さんはこれまでずっと戦いの助けになっていた閣下の助言や力を失うことになったわけです。それは本当の意味での世界を救う勇者としてのスタート地点に立ったことなのかも知れない。
ておくれPの言葉を借りれば「勇者かっかの物語はこれから」という決着点であり出発点。天空の装備を全てその身に纏った春香さんの今後の行動に注目したいところです。



それ以外の場面でも見所満載の回なので色々語りたいところですが、やっぱりマスクエファンとしてはこれは外せないでしょう。




ドラゴンライダーまこライアン再び! 久々の迷走+戦闘BGMのマッシュアップテーマソングが燃える!!
カウンターにまじんぎりとカッコいいところばかり見せつけてのヒーローっぷり(誤字にあらず)はそりゃあ真美どころか亜美まで虜にするってもんですよね。まこちんマジ乙女キラー。閣下に一太刀入れることこそ叶いませんでしたが、また真の株が上がりましたのう。
やっぱり六章でのあの活躍を見てきた者としてはこの雄姿を見るだけで感動が蘇ってきちゃうんですよね。ドラゴンライダーとして空を駆ける姿は特別な意味を持つのだ。



更にはピサロ四天王の一角、エビルプリーストとの一騎討ち!片腕を失くし、2回行動が出来なくなったせいもありますがこれを見事に退けた殊勲も忘れてはなりませんな。このエビの改変グラフィックがまた良く出来てて素晴らしいのなんの…。
エビの片腕が失われたのも、こうした「勝てる理由付け」をしっかりと出すためのものだったのか。上手いこと考えるものですなぁ、ておくれPは。




一度はおうごんのうでわを手にしたことのある二章組が再びそれを手にするというサプライズも上手かった。一時は雪歩が狙われて危ない場面もありましたが、危機を乗り越えた後に舞い込んだ思わぬ幸運はちーちゃんの異様なテンションの高さと相まって今回の数少ない笑いどころの1つでもありましたね。
しかしこれはちーちゃん興奮しすぎであるwいいから落ち着けw




ピサロ一行vs閣下直属軍の夢の一大バトルも燃え上がるものが。てゆーか、お前らがこんな一地方で一堂に会すってどんな状況だよ全くって話ですねw
ここで足止めを食っていたがために今回の最大の見せ場を見逃してしまったピサロ達ですが、この戦いももっと見たかったなぁ…。閣下が封じられたことで以降はこうした戦いも見られなくなってしまうのかな。ちょっと残念。




さてさて。
おうごんのかけらを残して消えた美希の消息も気になるところですが(まるで近くなりすぎた閣下と共に消えたようにも思わせる演出でしたが、導かれし者がそう簡単に消えたりするはずもないでしょう)、これで勇者たち、そしてピサロ側の最大の懸念事項が1つ消えたわけです。
そうなると今度はやはり勇者一行対魔物の戦いに戻っていくのが必然なわけで…。
世界の混乱で大きく動いたこの状況の後にどんな展開が彼女たちを待ち受けているのでしょうか。閣下の退場で本来あるべきゲーム世界の方向へと戻っていくのか、それとも既に歩み出した全く違う道をひたすらに突き進むこととなるのか。ておくれPの見せてくれる「次」の始まりに期待しましょう。