才能の輝きと月明かり

・ダイヤモンドP

最初に謝っておきたい。すいませんでしたと。


処女作からの数作を見てダイヤモンドPの方向性と言うのはこうなんだな、と大方の視聴者と同じように私は理解していたつもりだった。
実際、ウソm@sではそれまでよりももっとはじけまくった内容だったし、このオムニバス形式の番外編の1本目まではいつも通りのコメディでありました。



ところがだ。
冒頭ナレーションこそライダーネタだったりするが、2本目を見続けていると「これは何かおかしい」と思い始め、手前側のハンデ有りで始まった『ガイスター』のリプレイをどうやって勝つのかと真剣に見続け、そして響と貴音の会話を食い入るように読み続けてしまう。
そしてあの結末。



月明かりの下、という絶好のシチュエーションと良い選曲で纏められたBGM。
そして互いの心情を曝け出しつつ淡々と、それでいて深い読み合いで進められる『ガイスター』のプレイ内容。
「名勝負リンク」タグがつけられているのも納得の会心の1本でありました。



ええ、白状します。
ダイヤモンドPがこれほどまでに素晴らしいシリアスな話を描けるとは思ってもいませんでした。
理解したつもりでいても、実はその半分も分かっていなかったのではないか。そういう気持ちにさせられた1作でもあったのです。この方も他の多くのプロデューサーと同じように響や貴音、そして黒井社長のことを色々と知ろうとしているんだな…。そう思うと深い感慨に包まれ、そして感激で胸がいっぱいになります。



………と、そこまで思わせたところで容赦無く3本目で全てを台無しにするかの如くコメ弾幕を打たせに来る。
あえて言おう。あなた天才だわw



元は最初に扱ったゲームからついたP名ですが、もう才能の輝きという意味で用いてもいいんじゃないかな。
そう思わせるだけの力がある『ガイスター』番外編でありました。



…それにしても最後に出してきた設定改変はまた凄いことになってんなぁw特に貴音w