あなたにはどんな歌が聞こえましたか?


昨日の更新で宣言しました通り、にわPの連作【Starting over】を全て見終えました。
トータルでどれくらい時間かかったのかな…途中、休憩も挟んだりしましたが。



感想エントリを作ろうとして、ふと気付いたことが。
私としては珍しいことにいつものように勢いで書く、ということが出来ないんですよ。



一度書こうと思ったものを破棄して、

途中まで書いたものを削除して、

そしてまた書こうとして言葉に詰まる。



何故でしょうね。
「感動した」とか「泣いた」とかでいいのに。
『それが、愛でしょう』なんて溢れる涙を抑えることが出来なかったのに。



「ここが気になるっ」ってところもあったから?
手放しで絶賛したいのにそれをするのはちょっと躊躇われたりするから?


いやいや、多分そうじゃなく。



きっと聞こえる歌が1人1人違うものだと分かっているから。


感じ方、捉え方で伝わるものは違うから。


だから自分の中に聞こえた春香たちの歌が、これを読んだ貴方にも同じものが聞こえるとは限らない。
ひょっとしたら何も聞こえなかったかも知れない。



にわPの文章に魅了された私には春香の呼びかけに対してはっきりと返すことが出来ました。
「聞こえたよ、みんなの歌が」と。
それはとても楽しそうで、心の底から歌うことが大好きな女の子の情熱と嬉しさと愛が詰まった魂を震わせる歌声。
そして引っ張られるように一緒に声を張り上げ、違った歌い方で、でもやっぱり歌うことが大好きな女の子たち、それぞれの歌声が。



そして、それこそが「わたしのうた」。
誰とでも似ているけれど、誰とも似ていない。
私だけが生み出した歌声。



だからこそ、この物語を見終えた人に聞いてみたくなるのです。


「あなたにはどんな歌が聞こえましたか?」と。



最後になりましたが、にわPに感謝を。
この物語は本当に素晴らしかった。
出会えたことに、
そして最後まで作り終え、今こうして全てを目にすることが出来たことに。

ありがとう。